お茶会伝統芸能 

抹茶を飲みたい? 点てたい? 手軽? 本格的? 茶道体験の種類

茶道体験は、日本の伝統文化を知る上で、人気のあるコンテンツの一つです。
茶道に伴う周辺アイテムの着物、和菓子、和室、焼き物、掛け軸、華道など、日本の古き良き伝統を、茶道体験を通して総合的に味わうことができるという点が大きな魅力です。

茶室

茶道体験は、観光地やイベント会場などで、開催されることが多いのですが、一概に「茶道体験」「お点前体験」と言っても、お盆の上で抹茶を作るだけのものから、茶室に入って亭主が点てるお茶をいただくものまで、さまざまあります。

あなたがイメージする茶道体験はどんな形でしょうか? 体験を申し込む前に、しっかりとその内容を確認しなければ「想像していたものと全然違う」という結果になりかねません。

体験の種類

体験の種類は大きく分けると、次のようなパターンがあります。

  1. お点前を見せてもらえるがやらせてはもらえない。お茶をいただく作法だけを教えてくれるもの。
  2. お点前の一連の作法を真似ながら体験できるもの。
  3. お点前のセットのみが用意され、指導はなく、自分で自由に点てる体験ができるもの。

多いのは、茶室や和室で行われる1のパータンでしょう。「お茶をいただく」という動作の前後にも細かな作法があり、初心者にはお茶を点てるより、まず最初に習得しなければならない作法です。
「お茶席に招待された時に、すんなりと対応できるようになりたい」「お茶席の雰囲気を味わいたい」というようなケースはこれを選択すればいいでしょう。

茶道

ただし、どこまで本格的に実施されるかは、それぞれ違います。最高のスチュエーションは、正式な茶室で、着物を着た亭主が、茶釜を含む茶道具一式を使ってお点前をします。床の間には掛け軸と生け花が飾られ、茶菓子として上生菓子が出されます。
一方、略式のものであれば、テーブルの上でお盆の乗せた茶道具で行われるケースもあります。それはそれで正しい形の一つなのですが、希望するものでなければ、がっかりするかもしれませんので、事前に確かめておきましょう。

一方、茶筅でシャカシャカ混ぜる体験をしてみたい、という方もいらっしゃるでしょう。それであれば、2か3のパターンとなります。できるだけ正式な方法で体験できるものと、とりあえず用意された道具で手軽にできるものに分かれます。

茶筅でお茶を点てる

茶室や和室でなく、カフェなどでカジュアルに抹茶を味わったり、茶筅で抹茶を作ってみたりなど、気軽にできる体験もあります。
お茶体験のいろいろ

お点前の種類

次にお点前の種類についてです。
先に説明した1や2の体験パターンにおいても、次に説明するお点前の種類にそれぞれ分かれます。
ここでは、 盆略点前、立礼点前、平点前、野点の4種類を紹介しますので、選ぶ時の参考になればと思います。

盆略点前

盆点前、略点前ともいいます。
お盆の上にお点前に必要な最小限の道具を飾り付けてから運び出し、お盆の上だけで行う最も簡略化された薄茶点前です。

盆略点前

盆略点前で使われる道具は、山道盆(やまみちぼん)、鉄瓶、茶碗、茶筅、棗、茶杓、茶巾、建水などです。
山道盆は盆略点前に使うお盆で、縁が山道のように起伏があるためこの名がついています。

盆略点前の所作を動画で見る

立礼点前(りゅうれいてまえ)

立礼式点前ともいいます。茶具をテーブルの上にセットし、椅子に座ったまま行うお点前のことです。お客も椅子席でお茶をいただきます。正座が難しい方にお勧めです。

立礼点前

平点前

あらゆるお点前の基礎となるお点前です。炉や風炉、棚手前など、種類によってさらに動作が変わります。

平点前

平点前の所作を動画で見る

野点

屋外でで自然に接しながら、茶を点てること。 古くから作法にとらわれず、自由に楽しめるのが特徴です。

野点

正式なお茶席であればあるほど、深い体験ができますが、長時間、着物を着て正座をするということに慣れていないと、日本人でも苦痛を伴うことがあります。ご自分が一番何を体験したいかをよく考え、後悔のない体験をなさってください。

旅行先で体験できる茶道体験一覧(準備中)

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